最新映画 AMERICAN SNIPER

AMERICAN SNIPER アメリカン・スナイパー


製作・監督 クリント・イーストウッド

製作・主演 ブラッドリー・クーパー


この映画は今冬の賞レースにエントリーするため
クリスマスに限定一時公開されて、先週末に全米一斉公開となりました。

公開初日の前日にアカデミー賞のノミネートが発表され
アカデミー賞6部門…作品賞、主演男優賞、脚色賞、編集賞、音響編集賞、録音賞にノミネート
されたことも影響してか、
公開初日3日でなんと9000万ドル以上売り上げて1月の週末興行成績としては歴代最高!
当然、私も初日3日めに観に行って来ました。

ブラッドリー・クーパー
SILVER LININGS PLAYBOOK  世界にひとつのプレイブック(主演男優賞)詳細はコチラ→
AMERICAN HUSTLE アメリカン・ハッスル(助演男優賞)詳細はコチラ→
そして今回、AMERICAN SNIPER  アメリカン・スナイパー(主演男優賞)と
3年連続オスカーにノミネートの快挙!

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AMERICAN SNIPER アメリカン・スナイパー
実在した伝説の狙撃手クリス・カイルの自伝をもとに製作された戦争映画。

日本でクリスを知る人は多くないでしょう。
USAでは3年前に出版された彼の自伝がベストセラーとなり
私自身は当時、USAで大ニュースとなった“2年前のクリスに起こった出来事”
(映画のネタバレにもなるので敢えて書きません)で彼の名前を知りました。
そして同時にブラッドリー・クーパーがこの映画を製作中と知り、興味を持ち
この映画鑑賞よりも随分前からクリスのことを調べて、映画館へ足を運びました。

2001年の911アメリカ同時多発テロ事件以降、
アメリカ海軍・特殊部隊NAVY SEALS所属の“死をもたらす”史上最高のスナイパー(狙撃兵)として
敵から恐れられ、指名手配をも受けていたクリス・カイルは
ネイビー・シールズを除隊するまで4回イラクヘ派遣され
相手方の武装勢力を公式に160人(+非公式を合わせれば255人)を殺害したと言われている…
そんな彼の生涯を描いたシリアスな作品。

主演のブラッドリーはカイルを演じるにあたって体重を17kg近く増量して
胸板パンパン、筋肉隆々のスナイパーになり、通常の彼とは違うガッチリ体型に変身しています。
THE A-TEAM 特攻野郎Aチーム THE MOVIE 詳細はコチラ→でフェイス役を演じた時も
かなり身体を鍛えて立派な胸板を披露していたブラッドリーだけど今回は更にスゴイ!

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ブラッドリー・クーパーは大好きな俳優だし、彼の演技も素晴らしかった。
そして映画としては非常に良く出来ている作品だと思います。
しかし好戦的な内容には私は共感できませんでした。

エンターテインメントとしてネイビー・シールズ系ドラマを観ることは好きだけど
実話となると話はまた別。
常に死と向かい合わせのクリスが後にPTSDで悩んでいる姿、
自分の子供たちに接する時の優しい父親像も描かれているとは言え、
(クリスが生まれて育ったテキサス州はUSAでもかなり保守的な銃社会地域で
それが当たり前であっても)子供の頃から拳銃を手にすることが当然の人生で
敵とは言え相手側の女性や子供を狙って個別に殺害している兵士をヒーロー視することに
個人的に違和感を感じます。

あと一つ不思議に思ったことは…
クリスがイラク任務中、廃墟ビルの屋上や空き部屋から敵に銃口を向けていると同時に
米国西海岸でクリスを待つ妻に携帯電話で普通に会話していること。
“人を狙い撃ちするという”緊張の場面でも妻と平気に会話していたのか?
集中しなくてもターゲットは外さない名手ってこと?…なんか違和感あったな。

映画終了後、拍手している数人の観客もいたので
例えば、現役または退役軍人、またはその家族や関係者、保守的な地域に暮らす人々ならば
もっと素直に好意的にこの映画を鑑賞できたのかな…と思います。


AMERICAN SNIPER アメリカン・スナイパー 日本では来月公開予定。



私の採点   ★★★☆☆ (3つ星)



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by Schatz1995 | 2015-01-21 07:40 | 2014年全米公開映画 | Comments(10)
Commented by ちーぷさいど at 2015-01-21 08:28 x
ブラッドリー主演ということもありますが、やはりイーストウッド作品なので、興味津々です。イーストウッド自身は保守派のようですが(共和党支持者でしたよね?)、彼の作品にはあまり主義主張は見られず、事実を淡々と描いているものが多いと思います。観る人によって異なった感想を持つように作品を作ろうとしているのでは?と思うことも。鑑賞後、ぜんぜんスッキリしないのに、いつまでも忘れられない作品が多いです。

>敵とは言え相手側の女性や子供を狙って個別に殺害している兵士をヒーロー視することに個人的に違和感を感じます

…とSchatzさんが書かれたことも、イーストウッド監督の狙いなのかな…なんて。こちらでは2月21日公開です。必ず、観に行きます。ご紹介、ありがとうございました。
Commented by Schatz1995 at 2015-01-24 03:16
ちーぷさいどさん:

この映画は大ヒット上映中だけど、こちらではやはり賛否両論が挙がっています。

>彼の作品にはあまり主義主張は見られず、事実を淡々と描いているものが多い…
確かにその通りですね。
観客それぞれに”考えてもらう”といったスタンスの映画が多いと思います。
ただ、ちーぷさいどさんの言う通り
クリントは長年に渡ってバリバリの共和党主義者で
私生活ではハッキリと一貫して自分の主義主張を述べているので
彼のこの作品に対する考えは充分伝わってきます。

また、私はクリス・カイルのことが話題になった2~3年前に
クリスが出演するTVインタビューなどを観て
”(女性や子供を含めて)200人近くを殺害したことについては
全く後悔もしていないし遺憾の意もない。”と
毎回ハッキリと述べていたことについて
既に私自身が彼に違和感を抱いていたので
映画鑑賞前に、クリスに対して”先入観”があったことも否めません。
まぁ特殊部隊のスナイパーが自分に任された軍事行動を否定することはないと
分かっているけど…。

>鑑賞後、ぜんぜんスッキリしないのに、いつまでも忘れられない作品が多い…
私がクリント監督作品で一番好きな映画は「ミスティック・リバー」です。
出演している俳優の顔ぶれも演技も見事だし
何回観ても、いろいろと考えさせられます。
Commented by ちーぷさいど at 2015-01-24 08:55 x
>スナイパーが自分に任された軍事行動を否定することはない

もし否定したら、個人的にも国家的にも、拠り所になる部分が崩れてしまいますものね。真にどう思っていたのかは、本人自身もわかっていなかったのかも…なんて思うのはお人よしすぎますかね?実際のインタビューなど見ていないので、そんな風に私が思いたいだけなのかな…。

>「ミスティック・リバー」

私もこの作品と、最近(?)ですと「グラン・トリノ」が好きです。が、ヘタレなので、何回も観る気にはなりません。イーストウッド作品は胃もたれします。「ミスティック・リバー」は、「LotR/王の帰還」と競合しなければ、まちがいなくオスカーを取っていた作品でしたよね。主演・助演男優賞は取りましたが、ケヴィン・ベーコンがノミネートすらされなかったこと、いまだに根にもっております。ティム・ロビンスの受賞に文句は無いけれど、ノミネートくらい…ぶつぶつ。個人的にはケヴィンが演じた役がいちばん難しかったと思うのです・・・。そういえばこの年の助演男優賞には渡辺謙さんが「ラスト・サムライ」でノミネートされていたのですが、「この作品からノミネートするなら真田さんでしょっ!」と、LotR以外では色々と文句を言った年でした(遠い目)。

ちなみに、翌年の「ミリオン・ダラー・ベイビー」が主要な賞を総なめしたのも、ちょっと?と思っております。今でもあれは「去年はごめんなさい票」が集まったと…。他のノミネート作品が弱かったこともありますが…。

すみません、ずいぶん横道にそれてしまいました<(_ _)>
Commented by gabbyna at 2015-01-24 09:00
ブラッドリー・クーパーは、役者として凄く乗っている時期に来ているのでしょうね。そしてこの役への意気込みも役作りに出ていますよね。実際のシールズという凄く特殊で最強で公的に殺人も出来る仕事をしていたらやはりいろんな副作用というか、他のものがついてくるのでしょうね。その辺りを見たいなと思いました。
Commented by Schatz1995 at 2015-01-27 05:42
ちーぷさいどさん:

>「グラン・トリノ」
強面の頑固オヤジのカッコ良さがよく描かれていて
(良い意味で)とてもクリントらしい映画だと思います。

>ケヴィン・ベーコンがノミネートすらされなかったこと、いまだに根にもって…
そうそう!ケヴィンの役も良かったな~。
「ミスティック・リバー」のラストで、パレードを観覧中に
ケヴィンが銃の形を真似た人差し指をショーン・ペンに向けるシーンは忘れられません。

>「ミリオン・ダラー・ベイビー」が主要な賞を総なめ…
この映画は個人的にはそれほど好きではありません。
でもアカデミー賞って、監督も俳優も彼らにとって
一般的に最高作品だといわれる作品では受賞しないパターンが多いですよね~。

真田広之も「HELIX」や「EXTANT」などいろんな作品に継続的に出演して頑張っていますね。
SFスリラーは私の好きなジャンルではないので
両作品とも2~3回しか観ていないけど…。
刑事ドラマとか出演してくれないかな~と(笑)。
Commented by Schatz1995 at 2015-01-27 05:56
gabbynaさん:

>役者として凄く乗っている時期…
まさにそうだと思います!
今後も様々な異なる役柄を演じる作品をドンドン製作中で
ファンとしては非常に楽しみです♪

現在、ブラッドリーは
NYブロードウェイで「エレファントマン」の舞台に出演して
これまた顔つきも体格も違うんですよね~。
西海岸でも公演してくれたら絶対に観に行くのに!と思っています。

>やはりいろんな副作用…
映画内でも少し描かれています。
戦線を離れ普通に暮らしていも戦場にいるような錯覚や幻覚に襲われたり
不眠になったり、家族関係にも支障があったり…
実際の兵士の談話とかよく耳にしますよね。
Commented by guch63 at 2015-02-01 13:54 x
結局今日はこれを見るつもりだったのですが”Selma"に落ち着いちゃいましたよ、、。でもふと考えると今年のオスカー候補は伝記が多いですね、、まあ何時の時代でも自伝は人々の興味を呼び起こすものですが、。何とか今週中にこのスナイパーにも会いに行ってきます。
Commented by Schatz1995 at 2015-02-03 04:06
guch63さん:

こちらでは爆発的スマッシュ・ヒット上映中ですが
賛否両論いろいろあります。
クリス・カイルの人生は若いのにも関わらず波乱に富んでいるので
特にUSAでは更に人々の興味を呼び起こしたのかも知れませんね。
guch63さんの鑑賞後の感想ブログ記事も興味あります!
Commented by mimi at 2015-02-22 16:12 x
Schatz1995さん、こんにちは♪ 先日は長々と失礼しました。

戦争映画は苦手なので、見たり見なかったりなのですが、
『アメリカン・スナイパー』は何となく見ようと思っていて、
都合がついたので昨日見てきました。
たまたま公開初日で、かなり人が入っていました。

勝手に「こういう映画だろう」と想像して行ったので、
予想よりも話の運びや描き方が淡々としていて、
見やすかったし、色々考えさせられたし、
映画としての出来映えはとても良いと思いました。

無音のエンドロールにもこだわりを感じたのですが、
エンドロール後の映像はなかろう、と判断する人が多かったのか、
ほとんどの人がエンドロール中に離席してしまっていました。ちょっとびっくり。

事実を知らなかったものの、“2年前の出来事”の情報もチラついてましたが、
敢えて“見ざる聞かざる”で調べずに鑑賞し、
結末、何パターンが予想していたのですが、そのどれでもなかった……。

ブラッドリー・クーパー、
3週間ほど前に『世界に一つのプレイブック』を観たばかりだったので、
全くの別人で、役作り、演技ともに素晴らしかったです。

でも、もう一回見たいか?と言われたら、もういいかも…(苦笑)。
Commented by Schatz1995 at 2015-02-24 06:53
mimiさん:

クリント・イーストウッドが監督する作品は
どんなジャンルでも比較的、押し付けがましい内容ではなく
観客個々に自分自身で判断して考えてもらうようなスタイルの映画が多いと思います。

ブラッドリー・クーパーは、すっかりメソッド・アクターの仲間入りですね。
今年も彼の映画が立て続けに劇場公開を控えています♪

こちらでは現在クリス・カイル殺害の裁判が行われています。
犯人は精神疾患を理由に無実を訴えているけど、陪審員の判断はいかに?