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傑作!歴史ヒューマン・ドラマ映画 LABYRINTH OF LIES 

LABYRINTH OF LIES
 
IM LABYRINTH DES SCHWEIGENS

顔のないヒトラーたち


歴史ヒューマン・ドラマ・ドイツ映画。

このブログでは主に英語を言語とする米国または英国製作の映画をより多く取り上げています。
日頃から私はドイツ映画を沢山観ているけど、滅多にブログでは取り上げていません。
しかし今回は、この映画が現在、日米同時公開中!と知って、ブログ記事を書くことにしました。

英題 LABYRINTH OF LIES の意味は“嘘の迷宮(ラビリンス)”
ドイツ語原題 IM LABYRINTH DES SCHWEIGENS の意味は“沈黙の迷宮(ラビリンス)”

映画の中にも「コレははまさに嘘と沈黙の迷宮だよ。」というセリフがあります。

でも邦題は“顔のないヒトラーたち”

言いたいことは分かるけど、邦題はなんか直球過ぎて逆にピン!とこないな~。
英語やドイツ語タイトルのほうが、よりストーリーの内容を考えさせるピッタリ!な題名だと思う。

以下、あらすじ少し&私の感想を書いていて、ストーリーのネタバレはありません。

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第二次世界大戦が終了して13年経った1958年、当時東西が分裂していた西ドイツが舞台。

ユダヤ系ドイツ人のアーチスト、シモンは街を歩いている時に、一人の男性と出会い、驚愕する。
その男性こそ、大戦中にシモンが収容されていたアウシュヴィッツ強制収容所で
ナチス親衛隊員として任務していた人物だったのだ!
しかしその男性は、“過去を隠して”身分も名前も偽り、小学校の教師として働いていた。

シモンはジャーナリストの友人トーマスと一緒に
「強制収容所に任務していた男が、裁きも受けずに一般市民に混ざって平然と暮らし
教師として働いている!」と検察に訴えたが
検察側は誰一人として積極的に事件として扱おうとしない。

そんな中、1人の若い検事ヨハン・ラドマン(アレクサンダー・フェーリング)
そのことに興味を示し、調査し始めるが
想像以上に難航して、まさに“嘘と沈黙の迷宮”に入ってしまうのだった。


実話をもとに製作され、一貫してシリアスなヒューマン・ドラマ。 
“その小学校の教師”だけではない、
偽名を使って暮らしている元隊員はドイツ国内だけでも8000人近くいるのだった。

ナチス・ドイツが強制収容所でどのような残虐行為をしていたか?!
収容所から生き延びた人々の証言や証拠書類を収集して裁判に持ち込んでいく作業は
肉体的にも精神的にも想像を絶するほど困難を極め、
ヨハンたちが様々な圧力にも屈せず、
神経が衰弱していきながらも真実を追究していく様子が刻々と描かれていきます。

そして実社会で、アルゼンチンで逃亡生活を送り、
イスラエルの諜報機関モサドに逮捕された元ナチス親衛隊員アドルフ・アイヒマンや、
同じく南米を逃亡中だった、強制収容所の元医師で“死の天使”と呼ばれたヨーゼフ・メンゲレの話も
絡んでいます。

私自身、以前からずっと、このジャンルの映画に非常に興味を抱いていて
沢山の様々な映画を観ているけど
顔のないヒトラーたち は、観ながらも、観終った後も、
いろいろと考えさせられた秀逸のストーリーです。

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さて、この映画で主役の検事ヨハンを演じるアレクサンダー・フェーリング
現在、USAで放送中の CIA vs テロリストの戦いを描くドラマ HOMELAND シーズン5
キャリー・マティソン(クレア・デインズ)のボーイフレンド役でレギュラー出演しています。
シーズン5 は、ドイツ・ベルリンが舞台で、実際にベルリンで撮影しているので
ドイツ人俳優も沢山出演しているけど
アレクサンダーにはドイツ出身の若手俳優として、これからもっと英語圏で活躍して欲しいな~!



LABYRINTH OF LIES 
IM LABYRINTH DES SCHWEIGENS
顔のないヒトラーたち


私の採点   ★★★★★ (満点5つ星)


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