K・スペイシー差し替え!映画 ALL THE MONEY IN THE WORLD

ALL THE MONEY IN THE WORLD

原題: オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド


製作・監督 リドリー・スコット

犯罪サスペンス映画


実在の人物で、大富豪・実業家・石油王で知られるジャン・ポール・ゲティ(以下J.P.ゲティ)の
孫息子ジョン・ポール・ゲティ三世が1973年に誘拐された実在事件を扱ったストーリー。

実際の誘拐事件の顛末については、ネットで検索すれば分かるので
このブログ記事では映画のストーリーについてのネタバレはありません。

大富豪J.P.ゲティが日本でどれだけ知名度があるか私には分かりません。 
しかし米国では、彼の残した功績はもちろん、彼の偏屈な性格、
この誘拐事件についても、波瀾万丈な人生を送った人が多いゲティ・ファミリーついても、
ドラマはもちろんドキュメンタリーなどにも扱われていて、
米国では知らない人はいないほど有名人物です。

しかしこの映画が話題になったことは何と言っても…

セクハラ問題で渦中の俳優ケヴィン・スペイシーがオリジナル撮影に出演していた!

全ての撮影が終了して、劇場公開まであと1ヶ月と迫っていたにも関わらず、
この映画で、大富豪J.P.ゲティを演じたケヴィン・スペイシーの全てのシーンを
急遽、再撮影して、クリストファー・プラマーに差し替えた!

そして再撮影されたバージョンの作品評価が高い!

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先日、開催されたゴールデン・グローブ賞助演男優賞
この役でノミネートされていたクリストファー・プラマー。

しかし彼の演じたJ.P.ゲティは助演ではなく、主演と言っても不思議ではないほど
出演シーンも多く、CGでケヴィンの登場シーンをごまかすとか出来ないほど
ストーリーの鍵を握る重要な役割なのでした。

昨年10月下旬に、ケヴィン・スペイシーがセクハラ問題で訴えられてからの
リドリー・スコット監督の行動は素早かった!

このセクハラ問題が大きくなれば(実際に現在では非常に大きな問題となっている)、
この映画は、賞レースに望むためにクリスマス時期に劇場公開が決定しているにも関わらず、
ケヴィンが出演しているということで、もしかしたら公開される劇場が減少するかも知れない、
最悪の場合、映画自体がお蔵入りになって公開延期もしくは中止になるかも知れない、
しかし映画に関わった出演者、全スタッフの業績から、それだけは避けたい!

スコット監督は、「ケヴィン以外だったら、この俳優にJ.P.ゲティ役を演じて欲しい!」と
以前から考えていたクリストファー・プラマーに差し替え代役の再撮影を打診すると
「もちろんOKだよ!」と即答を得た。
そして、映画スタッフや出演者たちに、
ケヴィンが登場した全てのシーンを削除して撮影し直すプランを伝えると、皆、一同に賛成した。

そして11月下旬、米国に暮らす人ならば
クリスマスと並んで家族が集まる重要な休暇であるサンクスギビングに
休暇を返上して、再度イタリアとイギリスで撮影。
ケヴィン・バージョンでは数週間もかかって撮影したシーンをたった10日間で撮り直す!

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            J.P.ゲティを演じるクリストファー・プラマー

私は、ケヴィンが出演しているこの映画の予告編を何回か観ていたけど
本編を見た後の感想では、「最初からこの役はクリストファーがピッタリだった!」という結論。

クリストファー・プラマーって88歳ですよ~!

このような緊急事態に短期間で役作りに集中してスゴイ!
威厳があって頑固で偏屈なJP.ゲティを見事に演じきった!名演だった。

映画のストーリー自体としても非常におもしろかった!
…っていうか、J.P.ゲティという人物自体が良い意味でも悪い意味でも
興味を抱かざるを得ない風変わりな人物なのでした。


しかし、昨日、また新しいニュースが発覚!

再撮影時の追加出演料が
ジョン・ポール・ゲティ三世の母役を演じたミシェル・ウィリアムズ
元CIAで誘拐交渉人を演じたマーク・ウォールバーグでは信じられないギャラ格差があった!

ミシェルは「ギャラなしでも再撮影OKよ!」って言ったので
10日間でたった1000ドルの出演料だった。
一方、マークは「ギャラもらえるならば再撮影に協力するよ!」って言ったから
交渉の末、なんと10日間で150万ドルを手に入れた。

しかし、もともとオリジナルの契約で
ミシェルの場合は「再撮影が必要ならば(追加出演料ナシで)応じなければならない」、
マークの場合は「そのような契約はしていなかった」とのこと。

先月のインタビューで、スコット監督は
「もちろんケヴィンの代役であるクリストファーは出演料をもらったよ。
でも僕もミシェルもノーギャラで再撮影に望んだ。他の出演者や裏方スタッフもそうだよ。」って
言っていたんだけど、それにはマークは含まれていなかったのね…って話題に事欠かないな~。

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出演シーンが全てカットされたJ.P.ゲティのメーキャップをしているケヴィン・スペイシー

しかしケヴィン・スペイシー、自ら巻いた種とは言え、
今後、彼の俳優人生どうなっちゃうんでしょうかね~。

彼自身、twitterでセクハラ問題に軽く触れて(謝って)、
自分はゲイだとカミングアウトした時は、こんな大問題になるとは想像していなかったんだろうな~。
でもケヴィンがゲイというウワサは昔から業界外でもささやかれていたことで
今さら、ゲイである公言されても誰も驚かなかったと思うんだけど。
それをセクハラ問題とすり替えたことで更に反感を買ってしまったことは事実。

ケヴィンが主演の HOUSE OF CARDS ハウス・オブ・カード 野望の階段
大好きなドラマなんだけど…次シーズン、彼が出演しないとなると、どんな展開になるのかな~。


ALL THE MONEY IN THE WORLD (原題: オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド)
日本では公開未定。


私の採点   ★★★★★ (満点5つ星)



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by Schatz1995 | 2018-01-12 07:43 | 2017年全米公開映画 | Comments(0)